*
お探しのキーワード「大学礼拝&AHI」を含む記事は以下の通りです。

【イザヤ書42:9-10】
42:9  見よ、初めのことは成就した。新しいことをわたしは告げよう。それが芽生えてくる前に/わたしはあなたたちにそれを聞かせよう。
42:10 新しい歌を主に向かって歌え。地の果てから主の栄誉を歌え。海に漕ぎ出す者、海に満ちるもの/島々とそこに住む者よ。

今日のお話は「ミャンマーの女性と子ども」というテーマで、AHI(アジア保健研修所)2017年度研修生ナウ・イヴ・ナン(Naw Eve Nan)さんにお願いをしました。通訳はAHIスタッフの中島隆宏さんです。今年で3年目になったこの企画。今回は通常の巡回報告会と日程が合わず、特別に柳城短大他のためにご用意していただいたものです。AHIの皆さんの温かい心配りに、あらためて感謝いたします。

ミャンマー出身のイヴナンさんは、現在、ミャンマーYMCA同盟の人財開発部長をしておられます。少数民族に生まれたことで、幼い頃より様々な差別やいじめを受けて来たそうですが、学校の勉強を頑張ることで友人から一目置かれるようになってからは、それらがなくなったということです。大学では少数民族の文化を周囲に語り続けました。卒業後、苦労した末に今のYMCAに就職できたのですが、キリスト教関係の団体を望んでいたわけではなく、本当は精神科の医師になりたかったそうです。でも、YMCAへの道は神のご計画だったことを、彼女はのちに気づくのでした。今日の聖書の箇所は自分への約束だったと・・・。「少数民族として生まれた自分を見捨てることなく、神は私を強め助けて正義の手で守り、そして、自分に相応しい仕事を用意してくれた」とイヴナンさんは熱く語ります。

自己紹介の後は、ミャンマーのお国柄やイヴナンさんの現在の働きなどが紹介されました。いただいた多くの情報から、いつくかを以下にピックアップします。

●「Min Ga Lar Bar」(ミンガラーバー)、ミャンマー語の「こんにちは」には「私はあなたに一番良い物をプレゼントする」という意味があるとのことです。

●「ミャンマーの国家顧問兼外相であるアウンサンスーチーを私は尊敬しています。」(世界的に名の通った尊敬できる政治家がいるなんて、羨ましいですね。)

●ミャンマーには今でも人身売買が行なわれていて、その背景には貧困と法整備の遅れがあるとのこと。YMCAは人身売買撲滅に向けて草の根運動を続けているそうです。

●貧困層の子ども達のために、YMCAは休日に様々な子どもプログラムを実施しているようです。その活動は「神が作ったものは美しい」との信仰に基づいた、笑顔を作る環境作りだともイヴナンさんは語ります。

●「他人を変えるには、その前に自分自身を変える必要があることをAHIの研修を通して学んだ。私は人事の担当として、今まで、どうしたら他人を変えられるのかだけを考えてきた。」

「人生をエンジョイ、家族をエンジョイ、社会をエンジョイ、国をエンジョイ、平和と健康がすべての人々にありますように」と、話を笑顔で締めくくられたイヴナンさんがたいへん印象的でした。謙虚で明るく、信仰的で前向きな指導者の存在が、私にはまぶしかったです。通訳の中島さんも、いつも一生懸命にありがとうございました。(加藤)

★AHIのFacebookもご覧ください。

【コリントの信徒への手紙一 12:20-27】
だから、多くの部分があっても、一つの体なのです。
目が手に向かって「お前は要らない」とは言えず、また、頭が足に向かって「お前たちは要らない」とも言えません。
それどころか、体の中でほかよりも弱く見える部分が、かえって必要なのです。

わたしたちは、体の中でほかよりも恰好が悪いと思われる部分を覆って、もっと恰好よくしようとし、見苦しい部分をもっと見栄えよくしようとします。
見栄えのよい部分には、そうする必要はありません。神は、見劣りのする部分をいっそう引き立たせて、体を組み立てられました。
それで、体に分裂が起こらず、各部分が互いに配慮し合っています。
一つの部分が苦しめば、すべての部分が共に苦しみ、一つの部分が尊ばれれば、すべての部分が共に喜ぶのです。あなたがたはキリストの体であり、また、一人一人はその部分です。


AHI(アジア保健研修所)
と本学キリスト教センターとの共同企画という形で、合同礼拝&AHI巡回報告会が開催されました。本学では、昨年に引き続き2回目の報告会(1回目はこちら)となりますが、今回は、フィリピンでは少数派であるムスリム(イスラム教徒)の女性であるエメリン・バヒン・ジャラル(以下エミー)さんをお招きし、合同礼拝では、AHIの中島隆宏さんにメッセージを、続く報告会では、エミーさんに「最果ての島で健康を守る―フィリピン・スールー諸島での取り組み」と題するお話をしていただきました。

中島さんは、いわばエミーさんの報告の導入役と自らを位置づけながら、彼女が、フィリピンの中でも政情が安定せず、住民の生活や健康が脅かされる少数派のイスラム教徒の住んでいる地区で、病院院長兼保健局長という立場から、住民の健康を守るために取り組んでいることを紹介するとともに、AHIが、エミーさんの活動を支援することの意味を、「もっとも大切と思われていない兄弟の友人、隣人となること」「アジアと日本、また、ムスリムとクリスチャンとの和解・対話」のうちに求め、「一つの部分が苦しめば、すべての部分が共に苦しみ、一つの部分が尊ばれれば、すべての部分が共に喜ぶのです」(一コリ12.26)という聖書の言葉にあるように、誰かを犠牲にした平和ではなく、いっしょに喜べる平和を、健康づくりを通して行いたいと話されました。

エミーさん(中島さんが通訳を務める)は、フィリピンの最南端にあるスールー諸島の離島であるパゴタランで病院長兼保健局長を務める中で、とくに、力を入れて取り組んでこられたことを、スライドを使ってわかりやすく説明してくださいました。たとえば、妊娠のことも、母親だけでなく父親にも理解を求めて家族の問題として捉えてもらうこと、保健に関わる諸問題も、ひとつの家族だけでなく地域全体のものとするために、その地域の長やキャプテンに働きかけること、また、次世代を担う子どもたちに早期から保健に関わる知識を伝えていくこと、さらに、ラジオや劇を通してそれを浸透させていくこと等々、その活動は実に広範にわたるものでした。社会を変えるためには、一人ひとりが変わっていくことが大切だからです。このような弛まない活動を続けてこられたのは、貧しい人びとの喜びにまさるものはないから、とも語るエミーさん、キリスト教の礼拝を守るわたしたちには、ひとに仕え、神に仕えることを神様は喜んでくださる、とあたたかく語ってくださいました。(菊地)

 

大学礼拝の特別企画として、現在AHI(アジア保健研修所)に留学中のズバイダ・シャミム・デワンさんのお話を聞く機会に恵まれました。
(AHIについてはこちら

デワンさんは、パキスタン出身の女性で、現在、NGO「世界的健康への取り組み(global healing initiative)」の代表も務めています。その活動を中心に、スライドを使いながら、通訳の方のわかりやすい日本語を通して、そのメッセージは私たちに伝えられました。

パキスタンは自然豊かな国ですが、地震や洪水などの天災もあります。また、複数の民族から成り立っていて、貧しい人びとも多く、さまざまな政治、経済、社会問題を抱えています。人口のわずか2%にすぎないクリスチャンは、ほとんどがイスラム教徒の社会の中では、冷遇されることも少なくありません。保健をめぐる問題、女性に対する暴力の問題などが重なりあう中で、「パキスタンでクリスチャンとして生きる」という講演のタイトルは、一人のパキスタンのクリスチャン女性の話という意味合いをはるかに超えて、とても重い課題を私たちに投げかけてきます。

そのような中にあって、「平和を実現する人々は、幸いである。その人たちは神の子と呼ばれる」(マタイによる福音書5:9)という聖書の言葉に動かされながら、いろいろな次元での「平和の実現」のために生き続けるデワンさんの生き方には、大いに心を動かされるとともに、実にたくさんのことを教えられました。

今回の講演を受けて、学生たちは授業で振り返る機会を持つことになっていますが、多くのメッセージが込められた話の中から、少しでも大切なことを吸収するとともに、これまでの自分の生き方を省みながら、明日からの生き方につなげてほしいと切に願っております。(菊地)

 

このページの先頭へ